腹筋を割るには筋トレ、有酸素運動、食事と気を付けなければならないことがたくさんあります。さらに、効果的に腹筋を鍛えるにはいくつかの注意点があります。
この記事では腹筋を鍛える上で必要な知識と、具体的なトレーニング方法について網羅的に解説します。より高い効果を得るために必要なポイントについても解説するので、最短で腹筋を割りたい方は参考にしていただけたら幸いです。
腹筋の部位を紹介
腹筋を鍛える上での前提知識として、腹筋の部位について解説します。それぞれの部位を意識することでより筋トレの効果を高めることができるでしょう。
腹直筋
腹直筋とは、お腹の前面を走る筋肉のことです。腹直筋は肋骨から恥骨までに位置しており、6つ(人によっては8つ)に分かれています。一般的に「シックスパック」と呼ばれるのは腹直筋です。腹直筋を鍛えることで、よりくっきりとした割れ目を作ることができます。ただ、脂肪の層が厚いと腹直筋は見えなくなります。腹直筋の身体的な役割は、背中を前方に屈める運動や、姿勢を正しく保つこと、内臓の保護などです。
腹斜筋
腹斜筋とはお腹の側面、脇腹部分を走る筋肉です。外側にある筋肉が「外腹斜筋」、内側にある筋肉が「内腹斜筋」と呼ばれています。腹斜筋は身体をねじる運動や、体幹の維持に関わる筋肉で、あらゆるスポーツで重要な役割を担います。また、鍛えることでくびれを作ることができるので、男女問わずトレーニングしてほしい筋肉です。
腹横筋
腹横筋とは、内腹斜筋のさらに内側の腹側部分にある筋肉です。腹式呼吸においてお腹をへこませる役割を担います。このインナーマッスルは天然のコルセットとも呼ばれています。
腹筋のトレーニング方法を紹介!
ここまで腹筋の部位について紹介しましたが、ここからはそれらの具体的な筋トレ方法について解説します。自分が鍛えたい部位を鍛えることができるか、またやりやすいトレーニングであるかを考慮し、種目を選びましょう。
シットアップ系
シットアップとは、仰向けの状態で上体を丸めながら起こす筋トレのことです。
ベントニー・シット・アップ
いわゆる一般的な腹筋です。主に腹直筋に負荷がかかります。
仰向けになり、膝を曲げ立てます。上体を丸めながら起こします。手は頭の横に置き、反動を使わないようにしましょう。上体を起こす際はみぞおちを中心にお腹を丸め、背中が伸びないように注意しましょう。
Vシット・アップ
仰向けの状態から、上体と脚を「V」の形になるように上げるトレーニングです。こちらも腹直筋に効果があるトレーニングで、ベントニー・シット・アップより難易度が高くなります。
仰向けの状態で両腕を頭の上に伸ばします。そこから状態と両脚を同時に上げ、「V」の形になるようにします。この時、脚を真っすぐに伸ばし、腕は地面と平行になるようにしましょう。
ツイスティング・シット・アップ
腹直筋と腹斜筋を鍛えることができるトレーニングです。
ベントニー・シット・アップと同様に、仰向けの状態で膝を曲げ立てます。手を頭の横に置き、状態を起こす際に右ひじが左膝の上に来るように身体をねじります。
サイドライ・シット・アップ
腹直筋と腹斜筋が鍛えられるトレーニングです。
脇腹が地面に接するように横向きで寝ます。上の脚を下の脚の前にずらし、できれば足を他の人に固定してもらいましょう。手は頭の後ろに組みます。肘と脇腹を近づけるイメージで上体を起こします。
クランチ系
仰向けの状態から状態を起こすトレーニングです。主に腹直筋と腹斜筋に負荷をかけることができます。
アブドミナルクランチ
特に腹直筋上部に効果があるトレーニングです。仰向けになり、太ももを垂直に上げます。手は耳の後ろに付け、頭部を浮かせ腹筋に力を入れます。みぞおちを覗き込むように上体を起こします。この時、肩甲骨が地面から離れるくらいまで上体を上げるようにしましょう。
ツイストクランチ
仰向けになり両手を耳の後ろに付け、膝を曲げ浮かせます。上体をひねり、対角の肘と膝を近づけるように体幹をひねります。この時、上体を起こしすぎると腹斜筋への負荷が少なくなるので注意しましょう。
サイドクランチ
横向きに寝て両膝を曲げ、上体が後ろに倒れないように固定します。下の手を脇腹に添え、もう片方の手を耳の後ろに付けます。背中を側方に曲げるようにして上体を起こします。脇腹を意識し、上げた状態で1秒キープすると効果が高まります。
ニートゥチェスト
腹直筋下部に効果があるトレーニングです。後ろに両手をつく形で地面に座り、両脚を揃え真っすぐ伸ばします。踵を地面から浮かせ、膝を腹部に近づけるように脚を引きます。その後ゆっくり脚を伸ばし、はじめの体勢に戻します。
ツイストレッグレイズ
腹斜筋に負荷をかけることができるトレーニングです。仰向けになり、両脚を垂直に上げます。脊柱をひねるように両脚を横に下ろす運動を左右で繰り返します。この時、脚が地面につくくらいまで降ろすように意識しましょう。
プランク
腹斜筋、腹横筋(インナーマッスル)を鍛えるトレーニングです。一般的に体幹トレーニングと呼ばれる種目になります。
基本のフロントプランクは、うつ伏せの形で肘から手を地面につけ、身体を浮かせます。身体を一直線にすることを意識し、くの時に曲がらないようにしましょう。慣れていない方ははじめは30秒キープすることを目標にしましょう。
サイドプランク
横向きに寝そべり、肘を肩の真下に来るように立てます。上の足を下の足の前につくように置き、脚から脇腹までを浮かせます。この時身体が丸まらないように注意し、目線は前を真っすぐ見るようにしましょう。
フロントプランクアームレッグリフト
フロントプランクの姿勢を取ります。片方の腕と、体格の脚を上げ、真っすぐ伸ばします。この時、身体が斜めになったり、ぐらついたりしないように注意しましょう。左右交互に繰り返します。
サイドベント
腹斜筋を鍛えることができるトレーニングです。
立った状態でダンベルなどを両手に持ち、左右どちらかに限界まで身体を倒します。ゆっくり戻し、これを繰り返します。見た目以上に効果を感じる筋トレです。
腹筋を鍛える際のポイント
ここまで腹筋を鍛えるトレーニングを紹介してきました。ここからは、より効果的に腹筋を鍛えるためのポイントについて解説します。上記の筋トレを行う際はこれらのポイントについて意識しましょう。
負荷と回数を意識する
腹筋を鍛える際は他の筋トレと同様に、十分な負荷をかけることを意識することが大切です。腹筋を鍛えるトレーニングは回数で負荷をコントロールすることができます。上記のメニューの中から鍛えたい部位や、やりやすさを考えいくつかメニューを選び、少ない回数から始めてみましょう。徐々に回数を増やし、最終的に10~18回×3セットくらいできるようになると理想です。
飲酒を避ける
お酒を飲むと、筋肉の合成に関わるホルモンが減る可能性があると言われています。また飲酒は身体の疲労につながり、筋トレのパフォーマンス低下の原因にもなりかねないので、できるだけ控えましょう。
筋トレだけでなく有酸素運動も行う
腹筋を割るためにはある程度のシェイプアップが必要です。筋トレには基礎代謝の向上といったダイエット効果もありますが、それだけで大幅なシェイプアップを目指すのは難しいです。しっかり有酸素運動も行い、消費カロリーを増やしましょう。
ただ、何よりも重要なのが継続です。きつすぎるトレーニングは続けることが難しいので、自分に合った強度で行いましょう。
腹筋を割りたいなら食事にも気を付けよう
腹筋を割る際は、筋肉量を増やすだけでなく脂肪の層を減らすことが重要です。そのためには食事の管理が欠かせません。
糖質や脂質の摂りすぎに注意
腹筋を見えるようにするために、まずは脂肪の層を減らす必要があります。シェイプアップを行うには糖質と脂質の量に注意が必要です。特に、糖質は気づかないうちに摂りすぎてしまうことがあります。朝・昼はしっかり食べ、夜は少し量を抑えるなどして1日の摂取量が多くなりすぎないようにコントロールしましょう。
ただ、糖質は筋肉を合成する際のエネルギーになるだけでなく、脳のエネルギーにもなります。無理な食事制限などはせず、無理のない範囲で行いましょう。
たんぱく質や食物繊維を摂取する
筋肉を合成するためにはたんぱく質を摂取する必要があります。たんぱく質は体内でアミノ酸に分解され、筋線維を合成する際の原材料になります。プロテインや、アミノ酸飲料により摂取するのもおすすめです。
食物繊維は整腸作用があるので摂ることをおすすめします。厚生労働省によると1日の食物繊維摂取目安は350gです。現状の摂取量が少し足りない印象がある方は意識してみてはいかがでしょうか。
腹筋を割りたいと考えている方はシェイプアップ期、増量期に関わらず、これらのポイントを意識し、バランスの良い食事を心がけましょう。
まとめ
この記事では腹筋を割りたい方向けに、腹筋の部位や鍛え方について紹介しました。腹筋を割るにはある程度の時間がかかります。最低でも明確に変化がわかるまでは2ヵ月ほどはかかるでしょう。それでも自分を信じ継続することが大切です。無理なメニューは組まず、自分が最大限頑張ることができる範囲で行いましょう。また、モチベーションを保つために、わずかな変化でもポジティブに気づいてあげましょう。
コメント