筋トレで体重が増える理由とは?筋肉量の増加とダイエットについて解説!

筋トレ

筋トレを始めると体重が増えることが多いです。ダイエットを目的に筋トレをしている方は、体重が増えることで不安になるかもしれません。しかし、スリムになりたいのであれば、筋トレによる多少の体重増加を気にする必要はありません。この記事では筋トレで体重が増える理由と、増えても大丈夫な体重の目安、ダイエット効果を上げるための方法について解説します。記事の最後には、逆に筋トレで体重を増やしたい方向けに気を付けるべきポイントも紹介しているので、筋トレ初心者の方も、上級者の方も、最後までご覧いただけましたら幸いです。

筋トレで体重が増える理由

体重計に乗る女性

筋トレをすることで体重が増えるのには理由があります。ここでは3つの理由について解説します。

筋肉量が増加したから

筋トレにより筋肉量が増え、それがトレーニングにより減少した脂肪より重い場合、体重が増えます。見た目がすっきりしたのに体重が増えているという経験をした方もいるのではないでしょうか。

筋肉は脂肪よりも密度が高く、同じ体積でも筋肉の方が重いです。そのため、効果的な筋トレができていると、体重は重くなりやすいといえるでしょう。

体内の水分量が増加したから

筋トレにより筋肉が損傷すると、その修復の過程で筋肉が水分を溜め込みます。筋肉量が多ければ多いほど水分を保持しやすくなるので、その分の体重が増えます。

また女性の場合、生理前は水分を溜め込みやすく、1~2kgほどの体重増加がある方もいるのではないでしょうか。体内の水分量は月経周期やホルモンバランスに影響されますが、ホルモンバランスが安定すれば体内の水分量も安定するので、ダイエットでは水分量の変化による体重増加を気にする必要はありません。

食事量が増えたため

筋トレをしているとその分の消費エネルギーを補うために食べ過ぎてしまうことがあります。特に筋トレをしない休みの日や長期休暇は食べ過ぎに注意が必要です。トレーニング期間の食事と通常の生活で必要な食事の量を把握しておきましょう。

筋肉と脂肪の違い

筋肉と脂肪

筋肉は脂肪に比べ体積が小さく密度が高いため、脂肪が減り、筋肉量が増えると見た目は痩せても体重が重くなることがあります。これは筋肉がつきやすい筋トレ初心者の方に多い現象です。ここでの体重増加にネガティブな意味はなく、むしろ筋肉量が増えることで基礎代謝が向上し、脂肪を消費しやすくなります。

筋トレで体重が増えるペースと目安

腹筋をする女性

筋トレ初心者の方ほど筋肉が増えやすく、体重も増えやすいと解説しました。では、筋トレを始めてだいたいどれほどの期間までは体重が増え、いつから体重は減るのでしょうか。

筋トレを初めて1ヵ月までは体重が増える

筋トレを始めて最初のうちは、運動による水分の蓄積や、筋肉の損傷による水分の蓄積などがあり、特に体重が増えやすいでしょう。筋トレを始めてだいたい1ヵ月は体重が増えると見てよいでしょう。ただこれは一次的なもので、長期的には基礎代謝が向上することで体重が減りやすい身体に変わります。

いつから体重が減るのか

筋肉の増加量にもよりますが、ダイエットを目的とする人が適切な食事管理をしていれば、1ヵ月後から体重は減り始め、その後3~6ヵ月でより体重は減るのではないでしょうか。これは基礎代謝の向上によるところが大きいです。このように、ダイエットを目的とする長期間にわたる筋トレでは初めは体重が増え、その後減少していく事が多いです。

ただダイエットでは、体重を減らすことではなく、見た目がスリムになり健康になることの方が本質的な目的なので、体重にこだわらずより身体の体感的な変化に注目してあげることが大切です。

性別による体重増加の違い

手を組む男女

筋トレによる体重の変化には、性別ごとに違いがあります。身体の仕組み上、男女それぞれに筋トレの効果や筋肉の合成に違いがあるため、同じトレーニングをしていても結果は異なるでしょう。ここではそんな性別による体重増加の違いについて解説します。

女性が筋トレをした場合の体重増加について

腹筋を鍛える女性

女性の身体には筋肉よりも皮下脂肪がつきやすいという特徴があります。これは脂肪蓄積作用のあるエストロゲンというホルモンによる影響です。ただ、エストロゲンには脂肪の蓄積を抑制する作用、美肌を守る作用、妊娠に備える作用や、血管、骨、間接、脳を健康に保つ機能などもあり、身体にとってとても重要なホルモンです。

実はエストロゲンの産生には皮下脂肪が必要で、過度なダイエットはエストロゲンの量を減少させ、さまざまな不調のきっかけになる可能性があります。そのため、特に10代や20代では、過度なダイエットで脂肪を極端に減らすことはおすすめできません。

しかし、余分な脂肪を減らし、理想の身体に近づきたい場合は筋トレをすることをおすすめします。筋トレにより筋肉量を増加させ基礎代謝を上げ、適切な食事管理で過剰な栄養を摂取しないことで余分な脂肪を減らすことができます。それにより徐々に体重は減るでしょう。長い目で考え、焦らず継続的にできる範囲でトレーニングを行うのが一番の近道です。

(出典:冬城産婦人科医院

   :あすか製薬株式会社

男性が筋トレをした場合の体重増加について

男性の身体には筋肉がつきやすいという特徴があります。これはテストステロンというホルモンによる影響で、テストステロンには筋肉の合成を促し脂肪の蓄積を抑制する機能があります。そのため筋トレ始めたてにおける体重増加は筋肉量の増加によるところが大きいでしょう。

ただ、それでも過剰な栄養摂取は脂肪を増やすことにつながります。筋肉を増加させることだけでなくしっかり食事管理を行い、脂肪を減らすことが理想の身体に近づくために必要です。

性別による筋肉と脂肪の違い

このように、女性には脂肪がつきやすく、男性には筋肉が付きやすいという特徴があります。ただこれはあくまで男女による傾向なので、個人の体質や基礎代謝はそれぞれ異なります。

筋肉量と脂肪量は、遺伝や生活習慣、筋トレの強度や頻度によって決まります。そのため、個々に合わせたトレーニングを行うことが大切です。

体重ではなく見た目重視の筋トレをしよう

筋トレをする女性

ここまで筋肉量が増加しても見た目は痩せることがあると解説しました。ダイエットの本質的な目的は体重を減らすことではなく、見た目がスリムになることではないでしょうか。体重が減るのは目標とする身体に近づく過程で起こることです。そのためダイエットする際は自分の身体のわずかな変化に注目し、体重の数字にとらわれないことが大切です。

筋トレによる体重増加の目安。どこからが増えすぎ?

筋トレによる体重増加にとらわれなくてもよいと解説しましたが、筋トレをしていても脂肪が増えることで体重が増えてしまっている場合もあります。どの程度の体重増加なら許容範囲なのか気になる方もいるでしょう。

体重の許容範囲の目安はBMI(Body Mass Index)で確認することができます。BMIは身長と体重から肥満度を測る指標です。WHO(世界保健機構)の基準によると、BMIが25以上だと肥満であるとされています。

BMIの計算方法は以下の通りです。

BMI=体重kg÷(身長m)²

以下のサイトでは、身長・体重の数値を入れるだけでBMIを計算することができます。

高精度計算サイト – Keisan

ただ、筋肉量が極端に多い場合は体重・BMIが高くなり、皮下脂肪が少ないにも関わらず肥満に分類されることがあります。そのため、体重だけで判断せず日々自分の見た目を確認することが大切です。

増えすぎた体重(脂肪)を減らすために

ダンベルを持ち首をかしげる女性

食べ過ぎなどで許容範囲を超えて増えた体重(脂肪)は以下のポイントに気を付けることで減らしましょう。

有酸素運動をする

有酸素運動は脂肪を燃焼するのに最適な運動です。筋トレの中にランニングやエアロバイクなどの有酸素運動を取り入れてみてはいかがでしょうか。ただ、エネルギー消費量が多くなるので、トレーニング中に空腹にならないようにしっかり必要な食事は摂りましょう。

また、ハードな有酸素運動でなくてもウォーキングや踏み台昇降でも十分脂肪燃焼効果があるでしょう。

食事の内容を見直す

脂肪が増えてしまう原因は食事にある可能性があります。筋トレをしているからという理由で糖質や脂質を摂りすぎてはいないでしょうか。これらはジャンクフードなどに多く含まれ、美味しいと感じやすいので食べ過ぎに注意が必要です。トレーニングの努力を無駄にしないためにもそういった食品の食べ過ぎには注意しましょう。

健康的にダイエット効果を最大化するためには、たんぱく質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラルといった栄養素をバランスよく摂取しなければなりません。筋トレやダイエットに良い食事については以下の記事で紹介しているので参考にしてみてはいかがでしょうか。

プロテインの摂り方に注意する

プロテインは筋トレをする方向けの栄養補助食品として優秀ですが、糖質が高いものもあるので注意が必要です。また水ではなく牛乳などで割っている場合は脂質の量が多くなるので、必要な量以上の栄養を摂取してしまうかもしれません。

筋トレで体重を増やしたいのに増えない場合は

バトルロープを振る男性

体重を増やしたいのに増えない場合は、筋肉に適切な負荷がかかっていない可能性があります。筋肉は損傷と修復の過程を経て、筋線維が作られたり、筋線維が太くなったりすることで増えます。十分に負荷がかかっていないと筋線維の損傷が起こらず、筋肉が太くなりません。

筋トレの負荷は、回数や扱っている重量、スピード、休憩時間などで決まります。また、正しいフォームでできているかも重要なポイントです。負荷が逃げないように正しいフォームでできているか、扱う重量は1RM(全力で1回行える重量)に基づき適切か、など自分で見直したり、トレーナーに相談したりして改めて確認しましょう。

また、体重が増えない原因として、食事が足りていない可能性もあります。筋トレの増強期に必要なたんぱく質は1日に体重kg×1.6~1.7gともいわれています。バランスの良い食事を摂るだけでなく、身体を大きくするために必要なたんぱく質や炭水化物を摂取することを心がけましょう。もし適切な量がわからない場合はトレーナーや栄養士に相談してみるのもおすすめです。

(出典:森永製薬株式会社

まとめ

筋トレをすると筋肉量が増え、初めのうちは体重が増えます。しかし、ダイエットを目的とする場合、この体重増加を気にする必要はありません。筋肉量が増えると基礎代謝が向上するため、トレーニングを始めてしばらく経つと、体重は減少していくでしょう。

そもそもダイエットにおいて、体重にとらわれる必要はありません。見た目を重視し、少しの変化でも自分を褒めてあげましょう。そのように継続的にトレーニングを行えば、余分な脂肪が落ち、自然と体重も適正になるでしょう。ダイエットも増量も、適切な方法で継続的に続けることが成果を出す上で一番の近道です。体重の増減に焦らず、自分を信じて筋トレを行いましょう。

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